)) 前のページに戻るには、ブラウザ上の戻る(BACK)ボタンをクリックして下さい。(( Mike Keneally (Speical Guest:Henry Kaiser) [名古屋・Tokuzo] 2000.01.28.(金) マイク・ケネリーはスティーヴ・ヴァイと共に、フランク・ザッパのバックを担当して いたそうですが、その縁でヴァイのバックを担当しているのでしょう。今回の公演は、 スティーヴ・ヴァイのバックとして来日している関係上、日本ではこの1回限りの公演 という、貴重なライヴになりました。 『あの故・フランク・ザッパに"最高の新人"と言わしめ、ロバート・フリップには"あ の男の才能は過小評価され過ぎている"、そしてスティーヴ・ヴァイは"マイクは多種多 様な才能を合わせ持った音楽的巨人だ"(と評価している)』とTokuzoのチラシには書か れており、又、海外からも(知人宛に)是非見に行くべきだとの連絡が入り、私もどの様 な音になるのか非常に期待して出掛けました。 個人的には、この日のソロ・ライヴの為に、ヘンリー・カイザーが来日し、演奏に加わ るという事に興味が有ったのです。このヘンリー・カイザーとは、あのヘンリー・カイ ザーなのか?、そうそのヘンリー・カイザーだ、という事で、個人的に盛り上がってい ました。ヘンリー・カイザーの名を知る人はマイク・ケネリーの名を知る人よりも更に 少ないと思いますが、知る人ぞ知る即興ギタリストです。が、グレイトフル・デッドや デヴィッド・リンドレーとの共演も有るとの事で、普通のアメリカン・ロックのファン にもその名を知る方が多いそうです。アングラ・シーンのギタリストと彼を位置付けて いた私には、これは意外でした。単に私が物を知らないだけですが。 観客は80人程度だったでしょうか。立ち見も有りました。スティーヴ・ヴァイのファン、 カイザー目当ての方、半々位だったでしょうか。尚、観客の中には、スティーヴ・ヴァ イの飛び入りを期待されていた方もいたと思うのですが、これは有りませんでした。ち ょっと残念でしたね。 ライヴはギターの弾き語りで幕を開けました。ザッパの門下生、且つカイザーとの共演 が頭に有った為、即興の多いやや難解な音になるのかなと思っていたのですが、予想に 反して、非常にポップな曲が続きました。マイクのCD等を一切持っていない為、MC で紹介する物を除いて、曲のタイトルすら判らない有り様でしたが、初めて聞く曲なの に、全く違和感が無く、非常に耳に心地良い音でした。マイク自身、とてもリラックス した演奏で、MCではユーモアを交えつつ、客に『楽しんでるかい?(勿論英語)』で問 いかけ、アコースティック・ギター、エレキ・ギター、そしてピアノと楽器を変えつつ ライヴは進行して行きます。中には二日前に出来たという曲も紹介され、世界で一番最 初にそれを聴く事が出来るという至福の時を味わう事も出来たのです。 ライヴが中盤を過ぎた所で、『Henry!』というマイク呼びかけに対して、客席でライヴ を見ていたヘンリー・カイザーが登場、この時、観客が一斉に身を乗り出していました。 前述の通り、今回カイザーが日本で行うのは、このライヴのみという事で、これもこの 日が特別な一夜になった一因です。 マイクのライヴという事で、完全な即興演奏は無く、何れも作曲された物でしたが、演 奏された曲は、一筋縄では行かない様な物も。一番の驚きは、カイザーのヴォーカル曲 が有った事です。しかも、キャプテン・ビーフハートの曲というのも凄い。 カイザーとのデュオ(本編)は、ニール・ヤングのカヴァー"Cortez The Killer"で終了。 ニール・ヤングが好きな私は大感激!! (後から知ったのですが、マイクはソロ・ライヴ でニール・ヤングの曲を取り上げているそうです) アンコールは、マイクのみの登場で、観客にリクエストを募って、"Destiny Boy"を演 奏。続けざまにもう1曲演奏して、終了。 ライヴ終了後、ヘンリー・カイザーと話をする機会を得ました。今回ソロ公演が無い事 について尋ねると、実はタイに行く途中で、このライヴにゲスト参加する為だけに来日 しており、その為楽器等を一切持って来ていないから、という事でした。実際、ギター はマイクの物を借りて弾いていました。 尚、この日のライヴはCD発売を目的としたレコーディングがされている模様です。素 晴らしいライヴでしたから、(カイザーとの共演部分は無理でも)是非リリースを期待し たいところです。 [ ヘンリー・カイザーこぼれ話 ] ある方が教えて下さったのですが、ヘンリー・カイザーは石油か鉱山で一山当てた大富 豪の御曹司で、アメリカのオークランドにあるヘンリー・J・カイザー・コンヴェンシ ョン・センターは、カイザーの数代前の人が作ったものだそうです。 ですから、生活費等心配する事無く、自分の好きな音楽が出来るのだそうで。そんな訳 で、財界に顔が広いので、サン・フランシスコのミュージック・シーンでは、ある意味 で顔役、だとか。 .....御曹司は、タイでビジネスの話だったのでしょうか? (2000.02.10.) Special thanks to Ms. K.Kamiya.